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設計課題リサーチプレゼンテーション+アルマザン先生によるレクチャー

12月12日(月)

14:00~ リサーチプレゼンテーション

17:00~ アルマザン先生によるレクチャー


場所:東京大学工学部1号館301+zoomによるハイブリッド



課題:雑居ビル再考―再開発のオルタナティブ


欧⽶から東京に来た客⼈を案内する時、最も好奇⼼を持って聞かれることの⼀つは、「なぜ都⼼に雑居 ビル街が成り⽴つのか」ということです。アルマザンが近著『東京の創発的アーバニズム』で形容するよ うに、雑居ビルは「誰も語らない、東京を象徴する建築」といえます。 中層の⼩規模な雑居ビルを観察すると、各階には多種多様なテナントが⼊居しています。飲み屋や、ネ ットカフェ、クラブといった歓楽街を特徴づける⽤途のみならず、語学学校や診療所、事務所、場合によ っては住宅など、都市のあらゆる⽤途が凝縮され、積層されています。⼀⾒、個々のビルが独⽴して建ち 並んでいるようでありながらも、ポップアップ的な⼩商いが無秩序な新陳代謝を繰り返した結果、現代 の雑居ビル群としての様相を呈しています。そこは、かつて⾼度成⻑期にサラリーマンが⽻⽬を外した り鬱憤をはらしたりした場所であり、⼈間臭さと都市の圧倒的なエネルギーを潜在的に秘めていますが、 質の⾼い都市空間の形成に寄与しているかというと、疑問も残ります。 そして今、戦後建てられた⼩規模な雑居ビルの多くが⽼朽化に伴い、“よく計画された”⼤規模再開発の 陰で姿を消そうとしています。本課題では、こうした雑居ビル街の⾃律的な成り⽴ちや空間の論理を改 めて読み解き、あるいは新たな解釈を加えて、「オルタナティブな再開発」ひいては「再開発のオルタナ ティブ」を提案していただきます。 本課題の対象地は、新橋⻄⼝の雑居ビルが建ち並ぶ街区です。対象街区は、通りに⾯した雑居ビルの裏 側に、烏森神社や⼩規模⽊造建築を内包する⼀⽅、新橋駅⻄⼝に計画されている⼤規模再開発に隣接し ています。街区の⼀部に新築・増築・減築・改修・移転等の操作を加えることで、当該街区のみならず、 新橋駅⻄⼝⼀帯のまちのあり⽅に寄与するような提案を求めます。雑居ビル街の持つ偶発的な形成プロ セスや⽤途混合によるまちのおもしろさを活かし、再解釈した新しい都市像を期待しています。「⾃らで きてくる都市」に対して、建築は何が可能か、この難しい問いへの挑戦です。






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